就職活動の方針転換 ―非コミュ文系に居場所はあるのか―

就職活動をしている。内定はまだない。私は今、就職活動について重大な方針転換の必要に迫られている。

当初の方針 ―メーカー、鉄道志望―

私は就職活動を始めたのが今年の3月からと遅くて(院に進学して研究者を目指すつもりだったけれど、現在の専攻分野(国文学)への適性に乏しく、院進は自殺行為と判断)、最初は何となく興味があるメーカーと鉄道業界の会社をいくつか見ていたのだけれど、この2つの業界にどうも自分は向いてないんじゃないかということに最近気づき始めた。簡単に印象をまとめてみる。

メーカー(事務・営業系総合職)

  • 営業か管理部門(人事、財務等)
  • 文系は技術開発に関わらせて貰えず
  • 管理部門には全く関心が無い
  • 営業に求められる能力は、最低限の頭の良さと、コミュ力、陽性のユーモア、体力
  • 明らかに私は営業には向いていない

鉄道(事務系総合職)

  • 不動産、流通を含む巨大企業グループの調整役
  • 数100倍を越える倍率(基本的に倍率は非公開だが、唯一公開している東武鉄道の倍率が417倍)
  • 内定者は美しい容姿、コミュ力、抽象的情報処理能力(頭の良さ)のすべてを兼ね備えた超人揃い(鉄オタっぽい人は皆無)
  • 私には到底務まらないと判断し断念

やっぱりものづくりがしたい ―システム開発業界という魔窟へ―

特にメーカーでものづくりの根幹に関われないというのがショックだった。私はとある理系の大学を中退して文転していて、自然科学の考え方は理解しているし、大学時代遊んでいただけの父がメーカーで開発をやっていたりするので、その辺は入ってから融通が利くだろうと甘く考えていたけれど、どうもそうでは無いらしい。

一から技術を習得して自分の手で何かを作ることのできる業界はないだろうか、というところで出て来たのが、システム開発業界だ。私はいつかプログラミング言語の勉強を本格的にやってみたいと思っていたし、ネット上でエンジニアの人たちがオープンに情報共有しているような空気感も私の肌に合う。個人的に作ってみたいWebサービスの構想もある。転職しやすい業界というのも魅力的。

ただ、とにかくブラックな業界ということで有名で、特に客先常駐の派遣社員的な勤務形態が酷いらしい。鬱になってSEを辞めた、とか自殺した、とかいう情報が、ネットだけではなくて、リアルの知人に聞いてもごろごろ出て来る。

来週にでもとあるシステム開発会社に内定が貰えそうなので、今後はその内定を保険にして自社開発メインの会社を探してみようと考えている。

ただ、自社開発で面白いサービスを作っている会社は専門知識のある学生を雇うのかも知れない。

中退してたり(来月で25になったり)、文学部だったりで相当にアウトな経歴だけれど、大学名だけはごついので、学歴とやる気でゴリ押しできるような自社開発型の会社を探して受けてみる、というのが新しい就職活動の方針だ。

未来のある子供たちに伝えたいこと

就職を考えているなら、文系(特に文学部)は止めておけ。

自分を良く見せることを恥ずかしいと思ってしまうし、夢を語ることもできない。

就活は茶番だと啖呵を切ってみても、就活に反抗して自分で起業するだけの気概もなければ、反抗心をむき出しにして面接の場で本音を語るだけの勇気もない。けれど反抗心をなかったことにして適当に茶番にのっかる自分を許すことも出来ず、中途半端な人間が出来上がり、そんな風しか生きられない自分が、しんどい。

人並みに仕事はできると思う。勉強することは好きだし、真面目(というか不真面目になれない臆病者)だし、なんだかんだ要領もいい方だと思う。知らない人と明るく気さくに話さなければいけないような、営業のような(ステレオタイプだろうか)仕事には向いていないと思うけれど、自分が傷つきやすい分、自分に関わる人には優しくできると思うし、そうありたいといつでも思っている。

適当に何かでっち上げてしゃべることをよしとしなければ、フリーターや一般職になることだってプライドが許さない、そんな自分がもうどうしようもなくて、なかなかしんどい。

あなたは自分のことを多少アナーキーな人間と考えているようだが、それは文学部の人間の標準装備である。

考えてもみてほしい。大学で、実用的な法学、経済学を専攻した人、あるいは専攻しようと思った人に対して、我々がこの4年間で一体何を学んだか。会社で働いたことなどもちろん一度もないアナーキーな教授のもとで、実学を馬鹿にし、19世紀のフランス文学を読んで悦に入ってる人間など、会社で働くことなんて斜にかまえていて当たり前だ、そんなこと企業側もそもそもわかっている。大手の企業がとるわけない。我々には教授推薦などもちろんないし、企業からの募集なんていっこもこない。

なりたいもののために死ぬ物狂いで努力したことが私はない。ただ子どものときから自分のプライドを守るために「できないことからはすぐに手をひく」癖がついていた。

だから、就活の初期の段階で大手出版社に立て続けに落ちたときにも、「出版社っていうのは、文学部の中でも容姿が良くてコミュニケーション能力が高いひとが行くところなんだな、私はそれは無理だ」と簡単に理由をつけて、さっさと諦めてしまった。

ミスをして上司にしかられ、人間関係がうまくいかず、思うように成果が出せず、ひとつの失敗を認められずに極端に落ち込んで、上司をのろい、会社をのろい、次第に出社ができなくなり、会社にいづらくなり、転職を考える。そして次の会社でも同じことを繰り返す。あるいは、結婚して子どもを産んでも同じことだ。周りのママ友の目に、姑の目におびえ、のろい、子どもにあたり、不幸は再生産される。

こんなことをごちゃごちゃ書くようなお兄さんお姉さんになりたくなかったら文学部は止めておこう(なりたかったら文学部に入ろう)。