男性器中心主義を脱してセックスを豊かにする方法

前の記事では「男の不感症」について書いた。「男の不感症」とは、「男性である自分は男性器で感じなければならない、男性器でしか感じられないという思い込み」のことだと私は定義する。そしてこの思い込みは、パートナーに男性器以外の性感帯を触って貰って感じることができれば脱することができる。これは単純に捉えれば、性に積極的なパートナーを作ろうという身も蓋もない話になってしまうのだけれど、恋愛では、相手にして欲しいことはまず自分からしていく、という考え方が重要になるし、そもそも、男性器以外の性感帯は基本的には自分で触っても気持ち良くないので、ポルノを見てオナニーするときのような性感覚――男性器中心主義――を脱しなければ恐らく十分な快感は得られないだろう。

「男はイカなければならない、女をイカせなければならない」という思い込み

「男性である自分は男性器で感じなければならない、男性器でしか感じられないという思い込み」は自らの「男性の身体」だけではなく「女性の身体」にも投影される。そのような「男の不感症」に罹患した男性のするセックスを理想化して表現するとこうだ「おっぱい触って、手マン(或はクンニ)して、挿入」。自らが男性器でしか感じられないということを女性にそのまま投影すると、女性はおっぱいと膣とクリトリスでしか感じられないということになる。そして「男性器で感じる」ことは「射精」、つまり「イクこと」を最終目標とするため、「男の不感症」に罹患している男性は女性を「イカせる」ことに尋常ならざる執着を見せるようになる。実際は、男性のセックステクニック()なるものでイッたりイカなかったりするほど女性の身体は簡単に出来ていないわけだけれど、ある種の男性が女性を「イカせる」ことにこだわるのは、「射精」を極端に重視する自らのセックス観の投影だと解釈できる。

以下、「イク/イカせる」セックス観から「感じる」セックス観へ移行する方法について書きたい。

男性器中心主義を脱してセックスを豊かにする方法

1. 主要な性感帯を知る

恐らく違法アップロードなのであまり大きな声ではオススメできないけれど、ネット上に素晴らしい動画がある。

この動画の夏目ナナパートで、髪、耳、瞼、首筋、脇、肘、指、乳首、脇腹、臍、背中、内腿が女性が感じる性感帯として紹介されている。実は、これらの性感帯はそのまま男性も感じることができる。

2. パートナーとコミュニケーションしながら性感帯を触り合ってみる

どの性感帯が気持ち良いかには凄まじい個人差があるので、気持ちいいかどうか聞いたり、気持ちいいところを伝えたり、喘ぎ声を使ったりしながら、積極的にコミュニケーションして性感帯を触り合ってみる。リラックスしてパートナーに身体を委ねれば、きっと男性も感じることができるはずだ。

パートナーとコミュニケーションして感じ合いながら、抱き合っていると、そのうち性感帯自体がどうでも良くなって、とろけるような一体感を得られるようになる。

まとめ

個人差が大きいセックスについて細かく書いても意味がないので簡単な枠組みだけを示した。パートナーとコミュニケーションして独自の境地を切り拓いて欲しい。ちなみに、私は男性器では感じられないという話をするつもりはなくて、実のところ男性器で得られる快楽にはやはり特別なものがあるわけだけれど、ただ、「男性器でしか感じられない」と思い込んでいると、逆にその男性器で十分に感じられない、ということもあったりするということを伝えたくてこの記事を書いた。