キャラメルポップコーンとコカコーラ
話題の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を見て来た。私は映画の批評能力に自信が無いので無駄にネタバレするだけの言及は避けるけれど、取り敢えずアクションは今まで見た映画の中で一番やばかった。絶えずびびりっぱなしで、見終わった後も鼓動が収まらないほど。個人的には、祖父の家にある『北斗の拳』原作ラオウ編を何十回も読み返しているほどのファンなので、北斗の拳の元ネタのマッドマックスシリーズの世界観を楽しめたのが良かった。「ヒャッハッハッ水だーっ!!」的なノリがまんま出て来て吹く。敵キャラも個性的。リクタスさんにはもっと活躍して欲しかった。
三条にあるMOVIX京都っていう映画館で見て来たのだけれど、チケットを購入したら、ディスプレイを示されて、席を指定させてくれたので、劇場中央の席を選ぶ。せっかくなので、キャラメルポップコーンとコカコーラを買って開演に臨む。レギュラーサイズのポップコーンがやたら大きくて驚く。小さい頃、家族で映画館に来るとき、このキャラメルポップコーンの味が大好きだった。今は大学の講義を抜け出して、独りで…映画を見る前から泣きそうになったけれど、気丈に心を持ち直して開場を待つ。
開場後中に入ると、平日の16:00からの上演ということもあって、いかにも映画ヲタっぽいおっさんとカップルがちらほらいる程度で空いていた。ガラガラの劇場中央に、おっさん、怪しげな男子学生、おっさんという順番で縦に三人並ぶ。
映画が始まったらポップコーンをボリボリ食べたけれど、静かなシーンでは控える。おっさんは食べ続けていたけれど。絶えず食べていたのに本当に量が多かったので終盤まで残っていた。
エンドロールが流れて、明るくなった場内を出て、館内を出て、三条駅まで最短ルートで歩いて京阪電車に乗る。孤独な人間の去り際は速い。キャラメルとコーラで甘々になった口の中の感触に、少しだけ後悔していた。