プログラミングスクールのTechAcademyってぶっちゃけどうなの?という話


TechAcademyをレビューする背景

私は2017年11月末に前職を退職し、Railsを勉強して先日短歌投稿サイトUtakataをリリースし、都内のスタートアップで来週から開発職として勤務することになっている。

TechAcademy(オンラインで自宅学習するタイプのプログラミングスクール)は、学習の最初期に「Webアプリケーションコース(4週間プラン、129000円)」を利用していた。

一応プログラミング実務未経験から、Webサービスのリリースとエンジニアとしての就職を達成できた(今後のキャリアには不安が多いが)立場から、TechAcademyを評価したい。私がプログラミングスクールを検討した際に、評判として出てくる記事がスクールの利害関係者の怪しい記述ばかりでほとんど参考にならず、利害関係の無い立場からの評価が欲しかったということも記事を書く動機になっている。

TechAcademyのメリット

  • RailsWebサービスをリリースするために最低限必要な内容を学べるカリキュラム
  • そこそこクオリティの高いテキストを受講期間終了後も無制限に読める
  • プロのエンジニアにビデオチャットで質問できる

TechAcademyのデメリット

  • 受講料が高い
  • 4週間でオリジナルサービスリリースまで持ち込むのは明らかに不可能
  • 「TechAcademyキャリア」という付属の転職仲介サービスのクオリティは低い

カリキュラム

一通りの内容が揃ったカリキュラムと分かりやすいテキスト

「Webアプリケーションコース」では、下記の技術が学べるようになっていて、これらについて基本的なことが書かれたテキストを受講期間終了後も無制限に読むことができる。Webサービスのリリースに必要な内容が一通り揃っている(肝心のJavaScriptが無いが…)。

テキストの記述は分かりやすいので、受講後のオリジナルサービス開発時に役に立った(特にTwitterライクなサイトを作る章の記述が)。ただし、必ずしもベストプラクティスが書かれている訳ではないので、ある程度理解度が深まった後に見返すほどの価値はないと思われる。

カリキュラムへの不満

「上記の内容の学習+オリジナルサービスの開発」がセットになったカリキュラムとなっているのだけれど、4週間でRails未経験者がオリジナルサービスリリースまで漕ぎ着けるのはほぼ不可能のように思える。普通にできないことをできるかのようにカリキュラムを組んでいるのは悪質だと思った。

また、HTML、CSSRubyについては別の書籍等で学んだ方が良いと思った。「まったくの未経験からオリジナルサービスをリリースできる」というのがサービスの売り文句なのは理解できるけれど、個人的にはRails周辺に特化したカリキュラムで、オリジナルサービスの開発は受講後に自力で行うとしてくれた方が有意義な学びになったと感じている。

ちなみに、Rubyの学習については、上記の『プロを目指す人のためのRuby入門』が間違いのない良書としてオススメできる。

ビデオチャットによるメンタリング

週2回30分、プロのエンジニアの方とビデオチャットでお話しできるサービスがある。私の場合はきちんとしたプロの方が付いてくれたので、非常に有意義だった。カリキュラムに関する質問というよりは、オリジナルサービスリリースに向けて分からないことをガンガン質問してプロ視点の有益なアドバイスをいただけたのが大きかった。

TechAcademyキャリア

サービス受講者は転職仲介サービスの「TechAcademyキャリア」を利用できるとされていて、少し期待していたけれど、これはまともに使える水準のサービスではなかった。

私はpaizaを使って転職した(ただし、他のサービスをちゃんと検討した訳ではないので、paizaが相対的にどの程度優れているかは不明)。

総評

Rails未経験者が最初期の学習として、Railsの雰囲気をつかむ目的で4週間コースを利用する(オリジナルサービスの開発は受講終了後に行うと割り切る)のは悪くない選択肢だけれど、約13万円というコストを考えると、他の選択肢を検討した方が良いかも知れない。「決して詐欺的なサービスという訳ではないが、特に素晴らしくもない」という微妙なライン。私の場合は、トータルで利用して良かったと思っている。

繰り返しになるけれど、「まったくの未経験でも、プログラミングスクールで学べば短期間で自分のWebサービスをリリースできる」という発想は妄想として切り捨てた方が良いと思われる。Webサービスリリースにあたって、「自分で調べて考える」というフェーズは避けて通れない。Railsはググって出てくる日本語の情報が充実しているので、独学のハードルは比較的低いと感じた。

余談 -「転職保証」付きのプログラミングスクールの利用は避けた方が良い-

私は当時「転職保証」付きの「WEBCAMP PRO」のようなスクーリング型のサービスも検討していたけれど、これは使わなくて良かったと思っている。

前提として、

  • 未経験からエンジニアとして就職するだけなら、誰でも確実にできる(だからこそプログラミングスクールは「転職保証」を謳える)
  • 各企業ごとに労働条件の差が著しい

ということがあるので、短期間で焦ってプログラミングスクールに斡旋されるがままに最初の勤務先を決定するのは愚策と思われる。未経験の業界を目指すのは不安が大きく「転職保証」は魅力的に響くけれど、じっくり腰を据えて学習してから、普通に就活すれば大丈夫だと思う。私の場合は「Railsを勉強してWebサービスをリリースしました」程度の技術力で、最初に応募した企業と2回面接してサクッと雇って貰えた。

短歌投稿サイトUtakataをリリースしました

短歌投稿サイトUtakataをリリースした。短歌を作られる方はぜひアカウント登録して使ってみてほしい。

開発の背景 -Utakataのコンセプト-

昨年の12月に無職になった私がプログラミングの職業訓練も兼ねてRailsで開発したサイト。Webサービスを作るのはこれが初めてだったけれど、最低限ストレスなく使っていただけるレベルのクオリティでリリースまで漕ぎつけられて嬉しい。

既存の短歌投稿サイト

[うたのわ]和歌(短歌)の投稿、共有サービス

短歌投稿サイトは既に「うたのわ」、「うたよみん」という2つのメジャーな先行サイトがあり、特にうたよみんは完成度が高く、アクティブに投稿しているユーザーも非常に多いサービスだ。これらの先行サイトに敬意を表する意味もあり、サービス名は「うた」から始まるUtakata(意味としては泡、『方丈記』の「よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」的なイメージ)としている。

恐らくプロが作ったであろうこれらのサイトに対して、プログラミング初心者の私が差別化できる要素は何か、正直何もないのではと当初は思っていたけれど、作っていくうちに次の2点が強みとして見えて来た。

  1. CSSでの縦書き表示
  2. コアな短歌ファンのニーズの汲み取り

CSSでの縦書き表示

短歌と言えば縦書きだけれど、UtakataではCSSによる縦書き表示を採用している。先行サイトでは画像による縦書き表示を採用しているので、シンプルにテキストで縦書きを表現できることは強みになると思った。

コアな短歌ファンのニーズの汲み取り

先行サイトには技術的に凝った機能も多く採用されているけれど、コアな短歌ファンのニーズと若干ズレていると感じるところもある。

その点私は人生の一時期、人間存在のすべてを短歌に賭けていたことのある人間だ(大学のサークルで喧嘩して短歌界隈を追放された痛々しい過去があるのだが…)。その経験を活かして、歌人が短歌の表現に本当に必要としている機能に絞ったシンプルなサイトの実現を目指した(技術力が足りなくて高度な機能を実装できなかったとも言えるが…)。

夢を実現するフレームワークとしてのRails

自作の短歌投稿サイトを作ることは、「いつかできたらいいなあ」という私のちょっとした夢だった。しかし、Webサービスをリリースするために学ばなければいけない技術の幅は広く、死ぬまでにできるのかどうか怪しく感じているほどだった。

Ruby on Rails は、極少人数(理想は一人) がサービス開発するのに理想的なフレームワークであり、それを目指し続けていると考えている。Ruby on Rails の敷かれたレールに乗ることで、一気に目的地に到達することができる。

しかしRailsは夢の実現に向かう最短距離のレールを敷いてくれた。最初は難しかったけれど、MVCモデルを構成する各ファイルが何をしているか理解できたらどんどん自分で色々とカスタマイズするプログラミングの楽しさを味わうことができた。高度な機能がすぐに手に入る各種gemの存在も初心者には非常に助かる。

Googleで調べると、日本語の情報がたくさん出て来るのもRailsのありがたい点だ。大体のことはググれば解決した。

Rubyプログラミング入門

Rubyプログラミング入門

私の知る限り、Ruby ほど「楽しさ」について焦点を当てている言語は他にありません。Ruby は純粋に楽しみのために設計され、言語を作る人、使う人、学ぶ人すべてが楽しめることを目的としています。

どうしてそんなに Love Ruby ?

RubyRuby たる所以は「書くのが楽しい」ところなのである。 これはめちゃくちゃ重要なことだからもう一度書こう。

Ruby は書くのが楽しいプログラム言語なのだ!

Rubyの簡潔な文法も欲しい処理をすぐに書けるという点で素晴らしい。中級者以上になるとRubyは型が貧弱とか色々とあるみたいだけれど、今回の開発ではRubyのコンセプトである「楽しさ」を存分に実感することができた。

RubyとかRails周りの記事やブコメを読むと「オワコン」的なことが書かれていることが多くて、今後業務未経験から開発者としての就職を目指す私としては不安も大きいのだけれど、今の段階ではただただ先人の作った素晴らしい仕組みに涙しつつ感謝したい気持ちだ。

謝辞

サービスをリリースする前に、Twitterで呼びかけて10名程度の方にテストを手伝って貰った。挙げていただいた各種不具合の指摘や要望のお蔭で大幅にサービスのクオリティが向上したことを感謝したい。丹さんにはルビ入力を補完するJavaScriptをプルリクエストして貰えて驚いた。

はてな民が選ぶ傑作漫画ランキング

上の増田のブコメページに挙げられた漫画でランキングを作ってみた。

集計ルール

  • 2018/06/07 17:00現在、881usersの段階でカウント
  • 増田本文で挙げられている作品を含む
  • ジョジョなどはシリーズで1作品扱い
  • 1ユーザーにつき1作品に1票までカウント
  • 20票以上の作品のみ集計

Macで指定したディレクトリから壁紙をランダムに設定するスクリプト

Windows 10にはDailyPicという、Bingのトップページにある日替りの写真をフルHD画質でダウンロードできる楽しいアプリがあることを以前紹介した。この記事では、PowerShellを使って集めた画像をランダムに壁紙に設定する方法を紹介したけれど、最近はMacを使う機会が多いので、Macで壁紙をランダムに設定するスクリプトも書いてみた。

上記の記事を参考に、MacJavaScriptで自動化する"JavaScript for Automation (JXA)"で書いてみる。

ターミナルから下記のコマンドでスクリプトを実行できる。これを.bash_profileに書いておくと、ターミナルを起動する度に壁紙がランダムに変更されるようになる。


その他の参考記事


疑問点

  • .bash_profileをこのような目的に使用するのは適切か。
  • 試行錯誤して、findコマンドで文字列として返って来る画像ファイルのパス一覧を、pic.split(/\r/)で配列に変換できることを見つけたけれど、何で/\r/でできるのかよく分からない。改行だったら/\r\n|\n/で分割できそうだけれどできなかった。

上記の2点について教えていただける方がいらっしゃったらぜひコメントしてください。

『逃げ恥』から考えるこれからの恋愛・共同生活の有り方

前回の記事では、ラブコメとしての『逃げ恥』の良さについて書いた。

『逃げ恥』には、現代の恋愛や共同生活の有り方を考える上でヒントになるポイントがいくつかあったように思うので、今回はその点について書きたい。

コミュニケーションできる関係

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上の画像は序盤の2巻からの引用だけれど、平匡は純粋非モテの段階から一貫して、コミュニケーションできる(話し合える)、みくりと共に問題解決してゆけるパートナーとして描かれている。

共働き世帯の増加に代表される、昭和的な男女の性役割分業から脱した現代の共同生活においては、家庭経営においてあらかじめ決まっている役割というものがないので、常に話し合いをして、お互いの意思を擦り合わせることが必要になる。その点で、曖昧な感情の察し合いに頼らない、言語的に明確なコミュニケーションのニーズはこれまで以上に高まっていると言えるだろう。

スキンシップの安心感・リラックス効果

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『逃げ恥』はハグのシーンが多く、描写が濃いところに特質がある。また、スキンシップのもたらす安心感やリラックス効果について明確に言及されている。逆にセックスの描写はかなり淡泊だ。

夫婦の性的接触というとすぐにセックスレスがどうのという話になりがちだけれど、挿入の有無に主に着目する自意識マウンティング的な性愛観を脱して、日常のQOLを確かに向上させるものとしてのスキンシップの価値に着目すべきではないか、というのは私も常日頃考えていることだ。

性的消極性の評価

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1巻でみくりは、親族に結婚の挨拶をした際に、「みくりちゃんは平匡のいったいどこがよかったの?」と問われ、いくつか列挙した最後に、上の画像のように答えていた。

ここでは、「性的消極性=安心感」と明確に肯定的に捉えられていることが分かる。逆に、暗黙裡に性的積極性は安寧を乱すリスクと捉えられていることが分かるだろう*1。現代では、この感覚は既に女性だけではなく男性も「自分のこと」として分かって来ているのではないか。BL文化の発達等の影響で、女性の男体に対する性的消費のナマの圧力を感じている男性も多いはずだ。

カトリーヌ・ドヌーヴを含め100人の女性が主張したこと: 極東ブログ

レイプは犯罪です。しかし、しつこかったり下手くそだったりしても女の気をひこうとする行為は違反ではありませんし、女をくどくことは男性優位主義の攻勢でもありません。

上掲の、#MeToo運動への批判として「(つたない性的アプローチで)迷惑をかける自由」を擁護したドヌーヴらの文章が最近話題になったけれど、私の正直な感想は「そういうのいらないから」というものだった。相手に迷惑をかけるナンパ野郎になれる「自由」を認められても、そんな自由は行使せずに済む人生にしたいとしか言いようがない。

SNSの発達もあり、人間の繊細な感情の動きが逐一公開されている社会で、私たちは他者を傷つけることに敏感になっている。ドヌーヴのような旧世代の人たちに「迷惑をかける自由」を認められたところで、躊躇いもなくその「自由」を行使できるのは一部のマッチョな世界線の住人に限られるだろう。

なので、これからの恋愛の有り方は、限りなく「迷惑をかける」局面を少なくできるようになるのが望ましい。そのための方法として、

  1. 社会に浸透しつつある女性の性的能動性、男性の性的受動性を認識し、男性性欲の能動性に過剰に依存した恋愛観をアップデートする
  2. 『逃げ恥』の契約結婚のように、交際未満の恋愛的駆け引きをカットして直接共同生活のメリットにアクセスできるシステムを考える

私はこの2つのアプローチがあると考えている。

しかし、特に2つ目については、現状多くの人に採用されるほど有効な試みは実現されていないと感じる。『逃げ恥』の方法をそのまま採用するにしても、家事代行者を雇えるほど高収入の若年男性という条件で既に現実味が薄い。

このような現状から、そもそも恋愛や特定の性的パートナーとの共同生活を人生に必要な選択肢としてみなさないという方向性のアプローチも必要になってくると思われるけれど、その点についてはまた別の機会に語ることとしたい。

*1:『逃げ恥』は本編を通して性的に積極的な描写が控えめな作品と言えるだろう。イケメン風見との三角関係が描かれる中盤では、風見が半ば強引にみくりに迫るテンプレ展開が予想されたけれど、最後まで風見は紳士なキャラだった(百合との関係でも、壁ドンも壁ドンしただけだったし、「あなた僕が絶対自分に欲情しないと思ってるでしょう」と言った時も百合との距離は1m以上離れていた)。

新時代の「都合の良さ」を詰め込んだ『逃げ恥』の魅力

あまり自分には合わない気がして敬遠していたけれど、『逃げるは恥だが役に立つ』を読んでみたらすごく面白かった。

何となく敬遠していた理由として、「家事代行で契約結婚」、「高収入で清潔感のある非モテ」とかの上辺の要素を見て、「女性にとって都合が良いファンタジーを示しただけの作品なんじゃないの」と決めつけていたというのがある。実際読んでみて、「都合が良いファンタジー」というのは確かにそうだったけれど、ラブコメとしての「都合の良さ」の詰め込み方が予想を上回る水準で完全に持って行かれた。また、これからの時代の恋愛や共同生活の有り方を考える上でも見るべき点があったと思う。この記事では『逃げ恥』のラブコメとしての良さについて書き、次の記事では、『逃げ恥』から考えるこれからの恋愛・共同生活の有り方について書きたい。

2人だけの秘密の関係

『逃げ恥』は大学院で心理学を学ぶも就活で全滅し、派遣社員として働くが1巻冒頭時点で派遣切りを食らっている求職中の主人公森山みくり(以下みくり)が、30代後半高収入清潔感のある隠れイケメン眼鏡童貞SEの津崎平匡(以下平匡)に、家事代行業として雇われるところから始まり、みくりの環境の変化をきっかけとして、各種控除等のメリットを得るために雇用関係のルールを厳密に取り決めた上で事実婚の届け出を出すというのが序盤の流れだけれど、お互いの親族や平匡の会社の同僚には、世間体を意識して普通の結婚をしているかのように通しているので、その関係が周囲にバレるかどうかにちょっとしたドキドキ感があり、実際に割とすぐに平匡の会社の同僚にバレる。

王道の三角関係

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平匡の会社の同僚風見にみくりたちの結婚の実態がバレて、そこからラブコメ王道の三角関係が始まる(平匡も風見もみくりのことが好き)。この風見というのが一見ドライで冷酷な量産型イケメン感を出しつつ、妙に生真面目で誠実なところがあり、過去の恋愛経験にトラウマあり、という平匡同様要素詰め込みまくりの人物で、この三角関係が展開される中盤がラブコメ的な強度としては一番熱い。画像の「津崎さんから聞いた?僕と津崎さんでみくりさんをシェアしようっていう話」に「えーっ!?これからどうなっちゃうのー!??」と思ったのは私だけではないはずだ(割とどうにもならないのが『逃げ恥』の良さであったりするのだけれど)。

初々しさ溢れるみくりと平匡の関係

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平匡は女性に対しての積極的な行動を完全に封印している交際経験ゼロの純粋な非モテで、みくりがリードする形で2人の関係は進展するのだけれど、みくりも大学生の頃に一度交際経験があるのみで、決して恋愛慣れしている訳ではないところに絶妙な初々しさがある。画像の初めてハグしたときの女の人が良い匂いだったとか、頭が性感帯でぞわわわわわとか「はぁー、そんなときもありましたね」って感じになる。

消極的非モテの平匡をリードするみくりが可愛い

私が提唱している概念に「消極的非モテ」というものがあるのだけれど、平匡は典型的な消極的非モテ(本当は恋愛してみたい気持ちがあるけれど、これまでの失敗経験からどうせ上手くいかないと考えて恋愛的に積極的な行動は一切取らないようにしている)で、リアルだとこのタイプが脱非モテするのには相当に強い運が必須となる(自発的な努力による脱非モテの可能性が無いので)。

みくりは、大学院で心理学を学んだ経験から、平匡の特質を、恋愛で適切な成功体験を積めなかった故の自尊感情の低さが原因と分析し、まずは「契約としての恋人関係」を提案し、月2の定期的なハグから始めて徐々に平匡の脱非モテをうながしてくれる。

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好意や感情の表明も言語的に明確に行ってくれるので、変にうがった迷いが生じることもない。まさに消極的非モテの救世主的存在と言う訳だ。

…身体もふわっとしていて抱き心地が良さそうだ。

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『逃げ恥』は平匡視点で物語が進む場面も多くあることもあって、30代後半高収入清潔感のある隠れイケメン眼鏡童貞SEの平匡がファンタジーレベルで都合の良い存在であることは間違いないけれど、平匡視点のみくりもかなり都合の良い存在であることが読者に伝わるようになっており、その点で「都合の良さの男女平等」とでも言うべき事態が生じている。

ここまで見て来たように、『逃げ恥』はギリギリリアリティを維持できるレベルで都合の良い設定が詰め込んであって、現代のラブコメとしての強度が高い。

次の記事では、『逃げ恥』から考えるこれからの恋愛・共同生活の有り方について書きたい。

無職になったので雇用保険(失業給付)と国民健康保険・国民年金の手続きをして来た

11月末で仕事を辞めたので、ハローワーク雇用保険(失業給付)の手続き、市役所で国民健康保険国民年金の手続きを行って来た。

手続の詳細は他のブログや行政のサイトなどが参考になると思うので、私の今回の手続きで印象に残った点について簡潔に書きたい。

雇用保険

「特定理由離職者」の認定は、医師の診断書があるだけでは厳しい

失業給付は、解雇などの会社都合の離職の場合すぐに給付される一方で、自己都合で離職した場合給付されるまでに3か月間の待機期間(給付制限)がある。

ただし、以下のハローワークのサイトにあるように、自己都合であっても、やむを得ない理由で離職した「特定理由離職者」と認められた場合には、会社都合の場合と同様に給付制限なしで受給できる。

ハローワークインターネットサービス - 特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要

体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者

私の場合、辞める直前は仕事のストレスで体調不良に陥っており、心療内科で11月に「11月末日までの休養を要する」と書かれた「適応障害」の診断書を貰っていたけれど、実際には特に休むことなく11月末まで勤務していた(会社を辞めると決めた段階でストレスが大幅に軽減されて体調が回復していた)こともあり、この診断書だけでは特定理由離職者の認定を与えるのは難しいと言われた。

ただ、そう言われても納得できなかったので、適応障害の特性(ストレス因子が除かれれば回復する)を説明し、やむを得ない理由で辞めたのは嘘ではないとハローワークの担当職員に説明したところ、医師による職務継続が難しい状態だったという証明があれば認定できると説明された。また、仮に私が診断書を貰った直後に休職して、その後退職したとしても、ハローワークで所定の書面を受け取り、医師に記入して貰うステップは必要だったようだ。特定理由離職者の認定が必要な場合は、離職まで継続的に通院し、医師に必要な書類を書いて貰いやすい関係を維持することが望ましいと思われる。

私の場合は、直近の生活資金は足りており、特定理由離職者に認定されても3か月の給付制限以外の給付額、給付日数に違いはないことから、またわざわざ心療内科に金を払って証明書を書いて貰うのも面倒だったので、通常の自己都合で手続きを進めることにした。

給付額の計算方法

肝心の給付額だけれど、私の場合、90日分合計で539280円(基本手当日額5992円)貰えることになった。結構多い。

離職票に記載されている直近の6か月間に支払われた賃金(各種手当等込み、控除前)の合計を180で割ったものを「賃金日額」とし、賃金日額の高低によって定まる給付率をかけたものが基本手当日額となる。

離職時の年齢が30歳未満の場合は、下記の表のように給付率が定まる。

賃金日額 給付率 基本手当日額
2470円以上4940円未満 80% 1976円~3951円
4940円以上12140円以下 80%~50% 3952円~6070円
12140円超13240円以下 50% 6070円~6710円
13240円超 - 6710円(上限額)

私の直近6か月間の賃金合計は1926977円(月平均約32万円)で、賃金日額は、

1926977 / 180 ≒ 10705(円)

となるので、表に従うと、給付率は「80%~50%」となる。80~50と言われて、実際の率がどうなっているのか担当職員に聞いたけれど、PCで計算しているのでよく分からないという趣旨の回答をされて少しもやっとした。

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11607000-Shokugyouanteikyoku-Koyouhokenka/0000170451.pdf

帰ってから調べたところ、上記厚生労働省の資料に詳しい計算式が載っていた。50~80%の部分の給付率の計算には、賃金日額をwとして、下記の計算式を用いるらしい。

(24140 - w) / 24000

単純に賃金日額に比例して給付率が小さくなるようだ。

せっかくなのでPowerShellを電卓代わりにして基本手当日額を求めてみる。

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四捨五入して5923円じゃないか!不正だ!!と一瞬思ったのだけれど、上掲の厚生労働省の資料をよく読んだら、「端数処理については、1円未満を切り捨てる」と書いてあった。厚生労働省のサイトのどこに計算式の資料が置いてあるのかは非常に分かりにくいけれども、見れば書くべきことはちゃんと書いてあるという印象。

国民健康保険

直近では、12月から来年3月までの4か月分、約44000円の保険料を2回に分けて払うことになった。

国民年金

私は結婚していて、妻はフルタイムで働いているので国民年金の免除は認められないだろうと思っていたけれど、妻が10月に転職(離職後間を置かず就職)したと伝えたら、妻の離職票と私の雇用保険受給資格者証を持って来たら今年度分の支払い(来年6月までの7か月分)を全額免除してくれるとのこと。ちなみに、妻の離職の実績がなくても1/4免除してくれるらしい。全額、3/4、半額、1/4の4段階の免除があり、全額と1/4免除ではまったく違うように感じるけれど、どういう制度なのだろうか。詳しく調べてみたい気もするけれど、面倒臭さが勝る(分かる方いたら教えてください)。

通勤定期の払い戻し

http://railway.jr-central.co.jp/ticket-rule/rule55.html

辞める際に会社の人に通勤定期は払い戻せると聞いたので払い戻して来た。1か月単位切捨で払い戻し。手続きしたら定期は無効になるので、1か月の期間ギリギリまで活用するとお得かも知れない。