『モテないけど生きてます』 ―現代メンズリブの実践をマクロかつミクロに紹介する良書―

モテないけど生きてます 苦悩する男たちの当事者研究作者:ぼくらの非モテ研究会青弓社Amazonメンズリブ実践の仲間で交流のある西井開さんが本を出版したので、どういった魅力のある本なのか紹介したい。 現代メンズリブの実践を包括的に学べる良書 『モテな…

『逃げ恥』から考えるこれからの恋愛・共同生活の有り方

逃げるは恥だが役に立つ(2) (Kissコミックス)作者: 海野つなみ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/12/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る前回の記事では、ラブコメとしての『逃げ恥』の良さについて書いた。『逃げ恥』には、現代の恋…

新時代の「都合の良さ」を詰め込んだ『逃げ恥』の魅力

逃げるは恥だが役に立つ(1) (Kissコミックス)作者: 海野つなみ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/12/06メディア: Kindle版この商品を含むブログ (23件) を見るあまり自分には合わない気がして敬遠していたけれど、『逃げるは恥だが役に立つ』を読…

料理を楽にするために

一汁一菜でよいという提案作者: 土井善晴出版社/メーカー: グラフィック社発売日: 2016/10/07メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見る彼女が最近土井善晴さんの『一汁一菜でよいという提案』を買って来て嬉しそうに読んでいた。…

肌を触れ合せるセックスの気持ち良さと日常のコミュニケーションとしてのスキンシップ

日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない作者: 湯山玲子,二村ヒトシ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2016/05/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る前回に続いて、『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』の感想をもう少し書…

セックスにおける「男性役割」のつまらなさ ―私自身のセックスの悩みを通じて―

日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない作者:湯山 玲子,二村 ヒトシ発売日: 2016/05/12メディア: 単行本やはりセックスにおける「男性役割」はつまらないし気持ち良くない――『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』を読んでそう思った。こ…

『モテキ』を読んでいつかさんの扱いの酷さにキレてしまった

モテキ (1) (イブニングKC)作者: 久保ミツロウ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/03/23メディア: コミック購入: 33人 クリック: 1,075回この商品を含むブログ (473件) を見る『モテキ』を読んだ。面白い漫画だったけれど、どうも読後感にスッキリしないも…

理由なくモテるハーレム系主人公にストレスを感じてしまう

溺れる花火 1 (ビッグコミックス)作者:峰浪 りょう発売日: 2010/01/29メディア: コミック『ヒメゴト』が最高に面白かったので、峰浪りょうさんの前作『溺れる花火』も読んでみた。『ヒメゴト』と同様に恋愛における幻想と真実の落差が鮮烈にかつ繊細に描かれ…

『ヒメゴト』 ―恋の幻想と自己受容―

ヒメゴト~十九歳の制服~ (1) (ビッグコミックス)作者:峰浪 りょう小学館Amazon『ヒメゴト』を読んだ。かなり濃い性描写を含む恋愛漫画なのだけれど、ストーリーが面白すぎてオナニーする暇もなく最終巻まで読んでしまった。 登場人物 同じ大学に通う19歳の主…

東京タラレバ娘 ―愛されたい願望と愛することのむずかしさ―

*1最近東村アキコさんの『ヒモザイル』を読んで、自分のアシスタントを「クソメン」呼ばわりして上メセでモテ指南するという内容に、青筋立ててキレつつも、漫画としての面白さには惹かれてしまう(第二話の「抜け感男子」には吹いた)という体験をした。そ…

『ジェンダー・トラブル』 ―1.2. 〈セックス/ジェンダー/欲望〉の強制的秩序―

ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱作者:ジュディス バトラー青土社Amazon 『ジェンダー・トラブル』 〈セックス/ジェンダー/欲望〉の主体 フェミニズムの主体としての「女」 〈セックス/ジェンダー/欲望〉の強制的秩序 1.2.「…

『ジェンダー・トラブル』 ―1.1. フェミニズムの主体としての「女」―

ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱作者:ジュディス バトラー青土社Amazon25日に大学の図書館でホリィ・センさん(id:holysen)とひでシスさん(id:hidesys)とぶたおさん(id:butao)と4人でバトラーの『ジェンダー・トラブル』(1…

ぼくは藤沢数希が童貞であることを証明しようと思う。

ぼくは愛を証明しようと思う。作者: 藤沢数希出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/06/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『ぼくは愛を証明しようと思う。』を読んだ。女性にフラれ続けて落ち込む主人公の27歳弁理士のわたなべ君が、勤務先の特許…

あまり大きな声では言えないけど乳首は気持ちいいです…

オトコのカラダはキモチいい (ダ・ヴィンチBOOKS)作者: 二村ヒトシ,岡田育,金田淳子出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー発売日: 2015/02/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る『オトコのカラダはキモチいい』を読んだ。この本は…

「男の不感症」とは何か ―「ソープに行け」と言われて本当にソープに行ってしまった童貞たちの例を通して―

男の不感症 『感じない男』は、「男の不感症」という画期的な問題意識を提起した。森岡正博の「男の不感症」についての下に引用する語りに注目してみよう。感じない男 (ちくま新書)作者:森岡 正博発売日: 2005/02/08メディア: 新書 「男の不感症」は、二つの…

『すべてはモテるためである』に見る「考える恋愛」と「男性の中の女性の発見と育成」

すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)作者:二村 ヒトシ発売日: 2012/12/02メディア: 文庫『すべてはモテるためである』は、モテる男性は恋愛について考えていて、モテない男性は考えていないという画期的な視点を導入した。モテる男性とは「イケメンのDQ…