クリッツァ―さんの「弱者男性論」に批判的に言及した記事を発端として、Twitterやはてな匿名ダイアリー(通称「増田」)で「弱者男性」の議論が盛り上がっている。クリッツァ―さんの記事では「キモくて金のないおっさん」や「かわいそうランキング」、「女性…
リベラルな非モテ論への反発 小野ほりでいさんの記事を読んで、以前から「リベラル(親フェミニズム的)な非モテ論」のアプローチを理性では理解しつつも自身の過去の非モテ経験に照らし合わせて反発を感じる部分があった私は、何か反論のようなものを書きた…
モテないけど生きてます 苦悩する男たちの当事者研究作者:ぼくらの非モテ研究会青弓社Amazonメンズリブ実践の仲間で交流のある西井開さんが本を出版したので、どういった魅力のある本なのか紹介したい。 現代メンズリブの実践を包括的に学べる良書 『モテな…
Sealioning (シーライオニング)という単語が誕生するきっかけとなった漫画を訳してみました。シーライオニングとは:本当は理解する気がさらさらないのに『理解したいので教えてください。』と丁寧な姿勢を示しつつ不誠実な質問を繰り返して相手に時間を無駄…
タイトルの通り非常に恥ずかしく情けない話なのだけれど、ブロガーとして書かない訳にはいかないと思った。 Pornhubの無料トライアルキャンペーン はてブトップでこの記事を見かけたのが悪夢の始まりだった。興味本位でPornhubの有料プランの無料トライアル…
前回の記事、はてブが沢山ついてフィードバックを多く貰ったけれど、今になって思うと一部誤解釈もあったので次回放送内容も踏まえつつ振り返ってみたい。 主要な解釈の間違い まず全体的な趣旨の解釈として、矢部さんは殺伐とした炎上騒動をコンテンツ/シ…
*1ナインティナイン岡村さんがセックスワークと貧困に関する不適切発言を謝罪して、矢部さんが「公開説教」した回をradikoのタイムフリーで聴いた感想を書きたい。 矢部さんによる炎上緩和策としての「公開説教」 岡村さんが冒頭から沈痛な様子で謝罪の言葉…
メンズリブをやっているのにメンズリブに共感できないという悩み 私は「うちゅうリブ」というメンズリブ的な問題意識を背景とした語り合いの場を主催して1年以上になるけれど、実を言うとこれまで男性学/メンズリブの典型的な考え方に共感できたことがあま…
*1アメリカの剃刀メーカーGilletteの"We Believe: The Best Men Can Be"というCMが話題になっている。私も視聴してみて興味深く感じたため、その内容と論点を整理したい。 CMの内容 ―Gilletteの自己批判と新たな男性性の提示― 「有害な男性性」への批判に、…
*1『ダルちゃん』が完結した。リアルタイムで読んでいた身としては感慨深いものがあるので、感想を書いておきたいと思う。第49話でヒロセと別れてから3話で完結までの流れがやや性急に過ぎた印象もあるけれど、最終話の上の台詞には納得できるものがあった。…
https://www.youtube.com/watch?v=CkYHlvzW3IM最近電通関西支社企画・制作の牛乳石鹸のCMが炎上した。今回の炎上は激しい批判だけではなく、擁護的な意見も多く出て、色々な論点があり興味深いのだけれど、夫婦間のコミュニケーションの問題について、私も感…
今年の4月2日に結婚式を挙げ、妻との共働き生活も一年ちょっとになる。当初は妻に頻繁に怒られることに悩んでいたものの、最近は随分と穏やかになって、仲良く暮らしている。現状の家庭運営はかなり上手くいっていると評価できると思うのだけれど、どこか私…
id:kinaco68さんに、先日ツイキャスで話した「妻がキレるのが怖い」問題についての感想記事を書いていただいた。この記事を読んで、私は自分の現在の生活と照らし合せて、主に日本社会の性規範の強さに関わる人生の「予定調和感」に何とも言えないやるせなさ…
「僕が後から帰宅すると4割くらいの確率でヒステリを起こす」ってのも、感覚としてよく理解できる。ここも俺の嫁はタイプが違っていて、俺の帰宅が遅いことを理由にキレるってことはないんだけど、「これをやると4割ぐらいの確率で大騒ぎになる」っていうパ…
NHKクローズアップ現代で「妻が夫にキレるわけ」という特集があったらしい。この問題は先日書いたように私も今(未婚者ではあるけれども)当事者として直面していることで、最近考察を深めているので記事を書きたいと思った。 2つの問題点 「妻がキレるのが…
日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない作者: 湯山玲子,二村ヒトシ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2016/05/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る前回に続いて、『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』の感想をもう少し書…
日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない作者:湯山 玲子,二村 ヒトシ発売日: 2016/05/12メディア: 単行本やはりセックスにおける「男性役割」はつまらないし気持ち良くない――『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』を読んでそう思った。こ…
彼女とは言いたいことを言い合える関係を築けていたし、事前に不満は溜め込まずすぐに伝えることを念入りに確認し合ったので、共同生活はどうにでもなるだろうと舐めてかかっていたのだけれど、そんなことはまったくなかった。一番大変だったのは彼女が仕事…
奈良でプロポーズして来た。長かった学生生活で学んだことはただ一つ「孤独は人を殺す」ということで、もう独り暮らしは嫌だと、彼女に頼み込んで春から同棲することになったのだけれど、「婚約しなければ娘はやれない」ということで、プロポーズの準備を進…
「包皮が被っている状態」の男性器を「仮性包茎」などと呼び異常な男性器扱いして、「包皮が被っていない状態」を正常とするのは日本人だけで、白人の男性器は皆「包皮が被っている状態」であることを啓発する記事が投稿された。私も以前、日本の包茎治療の…
「小野小町「色見えて」歌の清濁説再考 ―「て」と読むか「で」と読むか―」という卒論を提出した。小野小町の「色見えて」歌の清濁説を検討するものだ。論文は実証的なアプローチで書いたけれど、せっかくなので、ブログ的評論形式で研究の意図を紹介してみた…
モテキ (1) (イブニングKC)作者: 久保ミツロウ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/03/23メディア: コミック購入: 33人 クリック: 1,075回この商品を含むブログ (473件) を見る『モテキ』を読んだ。面白い漫画だったけれど、どうも読後感にスッキリしないも…
11月祭でサークラクラッシュ同好会の会誌を買って来て、ひでシスさん(id:hidesys)の『セックス同意書』を読んだ。フェミニズムの「Yes Means Yes(性行為について、拒否の意思が示されたとき拒否だと考え、それ以外は同意とみなす(No Means No)のではな…
溺れる花火 1 (ビッグコミックス)作者:峰浪 りょう発売日: 2010/01/29メディア: コミック『ヒメゴト』が最高に面白かったので、峰浪りょうさんの前作『溺れる花火』も読んでみた。『ヒメゴト』と同様に恋愛における幻想と真実の落差が鮮烈にかつ繊細に描かれ…
ヒメゴト~十九歳の制服~ (1) (ビッグコミックス)作者:峰浪 りょう小学館Amazon『ヒメゴト』を読んだ。かなり濃い性描写を含む恋愛漫画なのだけれど、ストーリーが面白すぎてオナニーする暇もなく最終巻まで読んでしまった。 登場人物 同じ大学に通う19歳の主…
この匿名ダイアリーを読んで、昔の自分もこんなことを考えていたなあ、と、思った。過去の私は、自分と良く似た人と付き合って、深いところで分かり合うのが恋愛だと思っていた。でも、実際に自分と全然違うタイプの人と付き合ってみて、分からないところを…
精通と性教育に関するネタがTwitterでシェアされていて、性教育されなさ過ぎて精通前夜の思春期に苦労した体験を思い出した。 高1の頃の話 私は未だ射精したことがなく、小学生のそれのような包茎だった。おかしいと気づいたのは、当時所属していた卓球部の…
*1最近東村アキコさんの『ヒモザイル』を読んで、自分のアシスタントを「クソメン」呼ばわりして上メセでモテ指南するという内容に、青筋立ててキレつつも、漫画としての面白さには惹かれてしまう(第二話の「抜け感男子」には吹いた)という体験をした。そ…
ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱作者:ジュディス バトラー青土社Amazon 『ジェンダー・トラブル』 〈セックス/ジェンダー/欲望〉の主体 フェミニズムの主体としての「女」 〈セックス/ジェンダー/欲望〉の強制的秩序 1.2.「…
ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱作者:ジュディス バトラー青土社Amazon25日に大学の図書館でホリィ・センさん(id:holysen)とひでシスさん(id:hidesys)とぶたおさん(id:butao)と4人でバトラーの『ジェンダー・トラブル』(1…