久しぶりに『ハルスベリヤ叙事詩2』を遊んでみたら別ゲーレベルで進化していた件 ―全勢力攻略メモ付き―
フリーゲームの『ヴァーレントゥーガ』*1派生作品の『ハルスベリヤ叙事詩2』を久しぶりに遊んでみた。
コンシューマーゲームによる盗作事件
『ハルスベリヤ叙事詩2』は2014年の公開時に遊んで以来、WindowsのPCが手元にない環境だったのもあってしばらく触っていなかったけれど、意外なきっかけで『ハルスベリヤ叙事詩2』の名前を再び目にすることになる。
今年の3月にSwitchで『リベンジ・オブ・ジャスティス』という小規模なSRPG作品が発売され、私もプレイしていて、低予算な作りながらゲームバランスは良くそこそこ遊べるSRPGという印象だったけれど、シナリオや世界観にどこかで見たことがあるような違和感があるのが気になっていた。
5chやTwitterで『リベンジ・オブ・ジャスティス』の話題を調べていたら、シナリオが『ハルスベリヤ叙事詩2』のパクリではないか、という声が上がり始めた。私は最後に『ハルスベリヤ叙事詩2』を遊んだのが約5年前で気づけなかったけれど、そう言われてみると、両作品は類似点が非常に多く、特に『リベンジ・オブ・ジャスティス』のヒロインの台詞に『ハルスベリヤ叙事詩2』のステビア団長の台詞の言い回しを少し変えただけで趣旨が完全に一致しているものが複数あるのが決定的だった。
この件についてメーカーに問い合わせしつつ経緯を見守っていたところ、メーカーが『ハルスベリヤ叙事詩2』の作者のやしおじさんに直接謝罪し、問題解決したということで『リベンジ・オブ・ジャスティス』の販売は通常通り継続されることとなった*2。
『ハルスベリヤ叙事詩2』のインストール
意外な形で『ハルスベリヤ叙事詩2』の名前を再び目にすることになって、久しぶりに遊んでみたくなった。
まず『ヴァーレントゥーガ』派生作品はMac非対応なので以前から触ってみたかったSurface Pro 7を買う。
『ハルスベリヤ叙事詩2』の最新バージョンをダウンロードする*3。
圧縮形式のRARはWindows 10の標準機能で解凍できなかったので、RARを解凍できる7-Zipもインストールする。
解凍後Vahren.exe
を実行してもエラーになるので、d3dx9_35.dll
*4もダウンロードしてVahren.exe
があるのと同じフォルダに置くとやっと遊べるようになった。
またディスプレイの解像度が200%だとボタンとカーソルの位置がズレる問題があったので、私の環境では解像度を100%にしてディスプレイサイズを1620×1080にすると問題なく遊べるようになった。
それと『ヴァーレントゥーガ』派生作品は細かい操作が大事なので、マウスの利用はほぼ必須になると思う。
アップデートでゲームバランスとコンテンツ量が大幅に進化した『ハルスベリヤ叙事詩2』
『ハルスベリヤ叙事詩2』は発表当初から23の勢力すべてにオープニングからエンディングまでのシナリオが用意されていて、各キャラクターの背景設定も細かく、個別の台詞もキレッキレという部分に特色があったけれど、最新版では本編シナリオの「百年戦争の終わりに」に加えて時系列違いやIFのシナリオが複数追加され、単体戦闘シナリオを遊べる「戦史モード」も追加される等、元々多かったコンテンツ量が更に強化され、ゲームバランスも初期から大幅に変化していて驚いた。
上は昔私がニコニコにアップしたリリース直後のバージョンの実況動画なのだけれど、当時は魔女なのにMP切れですぐに魔法が打てなくなるような極端なデフレシナリオだった。
現行バージョンでは同じ『ヴァーレントゥーガ』派生作品の『光の目』に近いようなインフレ系のバランスに調整され、魔法や銃、砲撃の激しい撃ち合いを楽しめるゲームバランスに進化している。
本編「百年戦争の終わりに」全勢力攻略メモ
難易度Normal、特殊訓練以外の内政を縛る条件*5で本編の23勢力をすべてクリアしたので、簡単な攻略メモを書いてみたい。
まずゲーム内の難易度表記が最初のバージョンからほぼ更新されていないようで、現状と一部噛み合ってない気がするので、私の体感難易度を添えてみたい。
公式の難易度表記
難易度 | 勢力 |
---|---|
■□□□□ | ジバ、クロウスラー、蒸気機関、ベスキド、巫女連 |
■■□□□ | ルーリアン、メディア、イスマン、コスタ、トルシュナー、ラベリヤ |
■■■□□ | 魔女伯、アルフリット、ガルベシア |
■■■■□ | オルティア、黒火、白砂糖、アルシカ |
■■■■■ | オトラン、ダーダ、南方屍教団、テスハム、都市同盟 |
筆者の体感難易度(Ver1.20dを難易度Normal、特殊訓練以外の内政縛りでプレイ)
難易度 | 勢力 |
---|---|
■□□□□ | ベスキド、巫女連、魔女伯 |
■■□□□ | ジバ、クロウスラー、蒸気機関、ルーリアン、メディア、イスマン、コスタ、トルシュナー、ラベリヤ、アルシカ |
■■■□□ | ガルベシア、オルティア、オトラン、ダーダ、南方屍教団 |
■■■■□ | アルフリット、黒火、白砂糖、テスハム、都市同盟 |
■■■■■ |
各ユニットの性能が初期から大幅に強化されているので、全体的に難易度は低下していて、難易度5に相当するような超高難易度勢力は存在しないような印象だ。個別に見ると、魔女伯、アルシカ、オトラン、ダーダ、南方屍教団辺りは大幅に強化されている。
また全体的に銃兵、砲兵が強化される中、現行Verでは長射程魔法のエアプレッシャー、海色浸透の強さが頭一つ抜けている印象で、この魔法を一般兵が使える巫女連、魔女伯、アルシカは強い*6。
トシカ朝ベスキド帝国
昔も今も簡単な勢力。一般のベスキド突撃歩兵が高性能なのと、マスターのカクラ・ハカンがチート性能なので楽に勝てる。カクラ・ハカンは高威力必殺技と広範囲判定の突撃で無双系人材の中でも扱いやすい性能。ベスキド突撃歩兵を量産しつつ北方制覇からの南方侵攻で簡単にクリアできる。
禍津巫女連
超性能の人材と高性能な一般が揃っている強勢力。HP、状態異常回復と長射程攻撃魔法、強召喚のすべてを持っている一般の傾城が強すぎる。序盤の資金難さえ凌げば敵はいない。
魔女伯領自治連盟
高威力長射程魔法持ちで召喚力も高い緑宗魔女がとにかく強い。人材も強く、召喚を盾に魔法を打ち込めば大体楽に勝てる。
ジバ・ラダドゥーム帝国
長射程砲兵のラダドゥーム砲が強いので、砲兵を揃えて前衛で砲兵を守る運用が基本になる。耐久力のある魔法兵のジバ神祇官も扱いやすい。エフウァルテス2世で火炎書記を雇うと最初から回復役が揃う。
クロウスラー公国
クロウスラー突撃歩兵と2種類の後衛が攻撃的な性能で強い。遠距離攻撃を付加する便利な人材が途中から加入するので前衛のレベリングにも困らない。アンカレット加入後は全勢力の中でも主力の強さが最も安定する部類になる。序盤にアルシカ党とあたると相性が悪い以外は隙がない。ガルベシア、都市同盟から順番に侵攻できるように初期状態を調整すると楽。
高度蒸気機関帝政連邦
エンジェルナイトがオトラン有翼騎兵と並ぶ高性能騎兵で強い。高性能銃兵のミリティシア軽装甲兵と回復、塹壕持ちの蒸気機関戦闘工兵もいて隙がない。特殊訓練でルコニアのレベルを上げて敵陣を荒らすと楽しい。
ルーリアン公国
ジャッキ、ドゥシャテー、モズーダと3人も強力な前衛人材がいて割とゴリ押しできる。ゲート持ち無双人材のモズーダのレベルを特殊訓練で上げておけば大体の局面を突破できる。
大メディア諸国家連合
ラウセン銃兵とマスターのコリオメソス1世が強力でぱっと見の印象より強い。コリオメソス1世をちょっと前に出して盾にしつつ銃を撃ちまくる戦法が強い。
大イスマン同盟
イスマニアン・ソリッド熱線砲兵が非常に強力なので、前衛で守りつつ砲兵(というか雷を放つ魔法兵だが…)で殲滅する闘い方が基本になる。
コスタ竜公国
マスターのギー公の超長射程魔法メッサリナの無慈悲がチート性能なのでこれを連射すれば大体勝てる。召喚できる弓兵のハーフマーメイドも扱いやすい性能。
トルシュナー北海帝国
レベル15〜銃を撃つようになるバイキングと砲兵が強い。ルーリアンに対して先手を取るように初期状態を調整してアルハニムーニャまで先取すると防衛でのレベリングが楽。シヴドラド・フィブリグエッダが無双系人材なので、特殊訓練でレベルを上げてモズーダやカクラ・ハカンに殴り勝てるようにしておくと後々楽。
ラベリヤ神聖同盟
強力な回復力を活かして前衛で斬り込む戦法が強い。無双系人材のラーウガル、バクスロベスも途中から加入して戦力が安定する。
アルシカ党
ぱっと見の弱そうな印象に反して敵にすると本編で最も厄介な部類の勢力で、自分で操作してもなかなか強い。大量召喚を盾に幽暗墨家の長射程魔法で削る戦法が強い。パンダ二体と閻天授に竜鳥のベスティラと前衛人材も揃っていて隙がない。
ガルベシア帝国
砲兵が強い。人材も強力なので、初期の低レベル時を凌げば安定する勢力。クロウスラーに先手を取れる初期配置に調整して、中立の自治都市を先に占拠してしまえば楽にレベリングできる。
オルティア帝国
マスターのオルジェーン11世の重騎兵突撃とハラルーンの無限召喚、強兵科の長弓兵と地味に強い要素が揃っている。アリスで火炎書記を雇うと最初から回復役が揃う。
オトラン伯国
人材のオトラン有翼騎兵部隊とオイクス加入後に雇える長弓兵の組み合わせがかなり強い。人材がオトラン有翼騎兵に銃撃や攻撃魔法、回復魔法を付与するので、前衛はオトラン有翼騎兵オンリーでOK。すごい移動力で多少無茶な突撃もできるので後衛の処理が他の勢力と比べてとにかく楽。操作していて楽しい勢力。4つのエンディング分岐のうち、オイクスを途中で解雇しないと見られないエンディングを確認するのがちょっと大変。
統一ダーダ王国
伝承口伝師の性能が強力(召喚のぞうがめが強い)でぱっと見の印象より強い勢力。魔女に先手を取れるように初期配置を調整して速攻すると楽。ギルギリウスをはじめとする強力な前衛ユニットに回復手段を用意できれば敵なしか。
南方屍教団
単騎無双の竜鳥人材と扱いやすい性能の黒宗魔女の組み合わせが強力。ラスボスの難易度が全勢力で最も高い。ラスボスハーティーの広範囲沈黙技で味方が何もできなくなるので、白のゴルベッダ部隊をオールキュア指定にして何とか凌ぎたい。
アルフリット王国
多彩な兵科を雇えるもパワー不足な印象の勢力。序盤の攻略の一つの解としては、魔女を非侵攻、コスタを侵攻状態にして、コスタの先手を取る初期配置に調整。ダウルフォールとゴフモングで近習魔術衆を雇い、ラスティム一世はハイランダーを雇う。ロシェルの砲台をラスティム一世で殴ってレベリング、次ターンでオーシュ=アルカンも落として、ロシェルでコスタを迎撃、そのままコスタ、南方屍教団を落とせば後は流れで何とかなる。
黒火浄罪機関
ロマ、ネムツェル、オイクス、ギロベッツ、ソダリア、カリャ―リ等を雇えるので、最終的には最強レベルの戦力になる。ただし序盤が割とつらい。序盤の攻略の一つの解としては、ダーダ、魔女を侵攻状態にして先手を取る初期配置とし、ダーダには初手南ダーダに侵攻して貰うように調整して親交からの同盟を狙う。ミルカとへルミナで雇えるエトルスキが騎兵突撃に強いので、Lv15の中立地帯のスラド砦を2ターン目に途中で撤退、3ターン目に占拠して一気にレベリングする。その後は魔女をレベル差で速攻し、オトランの吸収を目指す。オトラン吸収までできれば強人材が揃い後は流れで攻略できる。