リモートワークはつらい(自己管理能力のない人間にとっては)

リモートワークが楽しいのは最初だけというツイートを見て、自分も最初はウッキウキでリモートワークを楽しんでいたなあと思い出す。

私の勤務先は元々リモートワーク可の会社だったのだけれど、しばらくやってみるとデメリットの方が大きく感じられて、私はコロナが流行る前はオフィス勤務をメインにしていた。

それが新型コロナの流行でまた毎日リモートワークと向き合わざるを得なくなっているのだけれど正直つらい。コロナが落ち着いたらリモートワークやめたい*1

とは言え今の状況でオフィス出社するわけにもいかないので、個人的に感じるリモートワークのデメリットと対策をまとめてみたい(対策不能のデメリットが多いのが厄介なのだけれど)。

ちなみに社内の他のメンバーを見るとリモートワークで効率的に仕事ができている人も多く、私のように性格的に自己管理能力が低い人間にとってはつらい面も多いという趣旨の記事になると思う。

仕事とプライベートの切り替えが難しい

これが一番大きい。しっかりとオン/オフを切り替えないと、極論すると深夜でも土日でも仕事ができてしまう。また逆に、業務時間中に寝てたりしても監視の仕組みがなければバレない。

こういった事態で起き得るダメな働き方、それは「学生のレポート提出」のように仕事をする、だと思う。つまり、「だりーな、やりたくねーな」と適当にサボりつつタスクを先送りにし、納期ギリギリになって徹夜で何とか帳尻を合わせると。20代前半の学生ならともかくこれを良い歳した大人がやってしまうと体調もメンタルも仕事のクオリティも大幅に悪化して厳しい。

対策

仕事をする「場所」(と仕事をしない場所)を決める

在宅勤務というのは一日中仕事をするという意味ではありません。

Googleのリモートワークアドバイス記事でも、オン/オフの切り替えに重点が置かれているように見える。

  • 働く時間を決める
    • キチンと終業時刻を決めて仮にタスクが終わらなくてもその時刻以後働かないようにすると良いかも知れない
  • 「仕事部屋」っぽい環境を整える
    • Googleの記事にも書いてあるけれど、寝室で仕事するのはダメ、絶対

個人的にもこの辺りが大事かなと感じている(実際にどの程度できるかはおいておいて)。

9:00~17:00でタラタラしてる奴がいて、(勤務終了宣言した後でも、しれっと)10:00~29:00にコードをPushしてくる奴もいる

この記事に書いてあるように、どの組織にも24時間を問わない驚異的なコミット量で結果を出すメンバーがいると思うけれど、そういう人たちに引け目を感じずに自分のペースを守ることが大事だ。

会社側の評価どうなるとかいう話もなくはないだろうけど、それとは関係なく「低パフォーマンスしか出せない自分へのストレス」みたいなものがあって、これを直視できないうちは、そのストレスが雪だるま式にふくれてる気がした。2月〜3月中旬くらい、だいぶそういうストレスを感じていた気がする。

これはたぶん本質的に危険で、どうにかしたほうがいい。とはいえストレス解消のためのアクティビティも軒並み封じられているから、何か方法を考える必要がある。
自分はそのストレスを、直視して、無視することにした。

その点でこの記事の内容は素晴らしいと思う。

難しいタスクにモチベを維持しつつ向き合うのが難しい

自分の現状のスキルの範囲内でできる仕事についてはリモートワークでもサクサクこなせるのだけれど、勉強や調査が必要な難しいタスクがアサインされると一気に現実逃避したくなる気持ちが高まる。

一人で家で仕事をしていると難題に向き合っていても誰も助けてくれない孤独感が不安を呼び、進捗の悪さに焦りをつのらせ泥沼のメンタルに…という悪循環に陥りがちだ。

対策

アメリカで働いている人でもリモートワークが得意な人とそうでない人がいますが、リモートワークが得意な人はほぼほぼ Quick Call をよくすることに気づきました。Quick Call というのは、1対1のビデオ(ビデオオフの場合もありますが)通話のことです。

Microsoftの牛尾さんが気軽に1on1 Mtgすると捗る的なことを書いていて、これは素晴らしい文化だと思った。自分一人だと難しいタスクでも他の人の知恵を借りれば難なく解決する場合も多い。

とは言え、気軽に1対1で通話で相談するには信頼関係の構築も必要かと思うので、その他にも社内チャットで窮状をアピールするとか、自分が困っていることを積極的に発信して人の助けを借りることが大事なのかなと感じている。

運動不足・食生活の悪化

座って仕事して寝るだけの生活を送っていると1週間くらいで深刻な運動不足に陥ってしまう。ここに食事もカップ麺とかしか食べないみたいな生活習慣が加わると体調が一瞬で壊滅する。

対策

リングフィット アドベンチャー -Switch

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  • 発売日: 2019/10/18
  • メディア: Video Game

Fit Boxing (フィットボクシング) -Switch

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  • 発売日: 2018/12/20
  • メディア: Video Game

あまりない。Switchで運動できるゲームとかは良いかも知れないけれど、これはこれで割と面倒くさい。何よりもコロナでまともに外出できないという縛りが非常に厳しい。

食事についても、楽に用意できて、長期的に体調悪化しない食べ物って何か良いものがあるだろうか。私はリモートワークでは牛乳を毎日大量に飲んでいるけれど、これやってたら健康診断でタンパク質の数値がまずいことになった。

人との会話不足

オフィスでできるような雑談ができないもの地味につらい。

会社の同僚で、特にプライベートレベルで親しくはないけれど、楽しく談笑できるみたいな、そういう距離感の人間関係がすごく大事なんだなとしみじみと感じている。

対策

あまりない。同居人がいれば最低限の会話はできる。

最近流行りの「リモート飲み会」はやってみれば分かるけれど、「常に全員に対して話さなければならない」縛りがあるので通常の飲み会とは性質が大きく異なる。逆に身内で2〜4人の小人数で集まって雑談する目的であればビデオチャットツールの活用も違和感ないかなと感じている。

ツイキャスとかの配信でネットのお友達との雑談を試みるという選択肢もあるけれど、ネットの人間関係はウェットな距離感がトラブルを呼びやすい。会社の知り合いくらいの礼節を弁えた距離感が日常的な雑談には好ましく感じる。

これらのデメリットはオフィス勤務の場合すべて自動的に解決される

オフィスに出勤していれば、オン/オフ切り替えも、口頭での仕事の相談も、最低限レベルの運動・食事の確保も、人との会話も、半自動的に提供される。

ちょっと出勤が面倒なだけで大事なことが全部勝手に整うわけだから出社というのは素晴らしい仕組みだなと。

繰り返しになるけれど、実際にはリモートワークで生産性も健康も両方維持できている人も多く、各個人の性格面での適性が大きく影響する働き方だと感じている。

仕事に対する考え方を変えるべきかも

いずれにせよ、上に紹介した記事の方も書いているように、パフォーマンスの低下にあまり神経質にならずにリラックスしてやった方が良いというのはありそうだ。

この記事では敢えてネガティブな面に注目したけれど、「自分の時間を楽しむ」という観点で、リモートワークには有効活用の余地が大いにある。

オフィスでの働き方とは、何か根本的にワークライフバランスへの考え方を改めるべきなのかも知れない。

*1:これは気持ちレベルの話で、実際には自身が感染源となる可能性まで考慮すると現今の情勢での外出には倫理的問題があり、オフィス勤務の再開は十分に事態が落ち着いてから判断すべきだろう。