sexuality

牛乳石鹸CMに見る夫婦の不和とコミュニケーションの欠如

最近電通関西支社企画・制作の牛乳石鹸のCMが炎上した。今回の炎上は激しい批判だけではなく、擁護的な意見も多く出て、色々な論点があり興味深いのだけれど、夫婦間のコミュニケーションの問題について、私も感じたことがあったので書いてみたい。 CMに見た…

共働き世帯の理想と現実 ―忍び寄る「男性稼ぎ手モデル」の影―

今年の4月2日に結婚式を挙げ、妻との共働き生活も一年ちょっとになる。当初は妻に頻繁に怒られることに悩んでいたものの、最近は随分と穏やかになって、仲良く暮らしている。現状の家庭運営はかなり上手くいっていると評価できると思うのだけれど、どこか私…

共働き世帯の現実と旧来の性規範との距離感 ―kinaco68さんの記事への返信―

id:kinaco68さんに、先日ツイキャスで話した「妻がキレるのが怖い」問題についての感想記事を書いていただいた。この記事を読んで、私は自分の現在の生活と照らし合せて、主に日本社会の性規範の強さに関わる人生の「予定調和感」に何とも言えないやるせなさ…

パートナーのヒステリーへの対処法

「僕が後から帰宅すると4割くらいの確率でヒステリを起こす」ってのも、感覚としてよく理解できる。ここも俺の嫁はタイプが違っていて、俺の帰宅が遅いことを理由にキレるってことはないんだけど、「これをやると4割ぐらいの確率で大騒ぎになる」っていうパ…

「妻がキレるのが怖い」問題について

NHKクローズアップ現代で「妻が夫にキレるわけ」という特集があったらしい。この問題は先日書いたように私も今(未婚者ではあるけれども)当事者として直面していることで、最近考察を深めているので記事を書きたいと思った。 2つの問題点 「妻がキレるのが…

肌を触れ合せるセックスの気持ち良さと日常のコミュニケーションとしてのスキンシップ

日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない作者: 湯山玲子,二村ヒトシ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2016/05/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る前回に続いて、『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』の感想をもう少し書…

セックスにおける「男性役割」のつまらなさ ―私自身のセックスの悩みを通じて―

日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない作者: 湯山玲子,二村ヒトシ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2016/05/12メディア: 単行本この商品を含むブログを見るやはりセックスにおける「男性役割」はつまらないし気持ち良くない――『日本人はもうセックス…

「言葉で伝える」ことの難しさと共感性の効力 ―人と共に一か月暮らして―

彼女とは言いたいことを言い合える関係を築けていたし、事前に不満は溜め込まずすぐに伝えることを念入りに確認し合ったので、共同生活はどうにでもなるだろうと舐めてかかっていたのだけれど、そんなことはまったくなかった。一番大変だったのは彼女が仕事…

婚約しました

奈良でプロポーズして来た。長かった学生生活で学んだことはただ一つ「孤独は人を殺す」ということで、もう独り暮らしは嫌だと、彼女に頼み込んで春から同棲することになったのだけれど、「婚約しなければ娘はやれない」ということで、プロポーズの準備を進…

包茎分類フローチャート ―「剥けている」のではなく「引っ掛けている」ということ―

「包皮が被っている状態」の男性器を「仮性包茎」などと呼び異常な男性器扱いして、「包皮が被っていない状態」を正常とするのは日本人だけで、白人の男性器は皆「包皮が被っている状態」であることを啓発する記事が投稿された。私も以前、日本の包茎治療の…

人の心の花の色は見えるのか ―小野小町「色見えて」歌の清濁説再考―

小野小町「色見えて」歌の清濁説再考 ―「て」と読むか「で」と読むか― - Google ドライブ「小野小町「色見えて」歌の清濁説再考 ―「て」と読むか「で」と読むか―」という卒論を提出した。小野小町の「色見えて」歌の清濁説を検討するものだ。論文は実証的な…

『モテキ』を読んでいつかさんの扱いの酷さにキレてしまった

モテキ (1) (イブニングKC)作者: 久保ミツロウ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/03/23メディア: コミック購入: 33人 クリック: 1,075回この商品を含むブログ (473件) を見る『モテキ』を読んだ。面白い漫画だったけれど、どうも読後感にスッキリしないも…

「セックス同意書」Yes Means Yes or No Means No?

11月祭でサークラクラッシュ同好会の会誌を買って来て、ひでシスさん(id:hidesys)の『セックス同意書』を読んだ。フェミニズムの「Yes Means Yes(性行為について、拒否の意思が示されたとき拒否だと考え、それ以外は同意とみなす(No Means No)のではな…

理由なくモテるハーレム系主人公にストレスを感じてしまう

溺れる花火 1 (ビッグコミックス)作者: 峰浪りょう出版社/メーカー: 小学館発売日: 2010/01/29メディア: コミック購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (2件) を見る『ヒメゴト』が最高に面白かったので、峰浪りょうさんの前作『溺れる花火』も読ん…

『ヒメゴト』恋の幻想と自己受容

ヒメゴト〜十九歳の制服〜 1 (ビッグコミックス)作者: 峰浪りょう出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/04/28メディア: コミック購入: 4人 クリック: 8回この商品を含むブログ (3件) を見る峰浪りょうさんの『ヒメゴト』を読んだ。かなり濃い性描写を含む恋…

自分と付き合いたい願望

この匿名ダイアリーを読んで、昔の自分もこんなことを考えていたなあ、と、思った。過去の私は、自分と良く似た人と付き合って、深いところで分かり合うのが恋愛だと思っていた。でも、実際に自分と全然違うタイプの人と付き合ってみて、分からないところを…

包茎治療に高度な情報リテラシーが試された話

#保田塾いやああああああああああ pic.twitter.com/vdYtkr6g3U— yasudayasuhiro (@yasudayasuhiro) October 4, 2015精通と性教育に関するネタがTwitterでシェアされていて、性教育されなさ過ぎて精通前夜の思春期に苦労した体験を思い出した。 高1の頃の話 …

『東京タラレバ娘』愛されたい願望と愛することのむずかしさ

http://www.moae.jp/comic/himoxile/1/1http://www.moae.jp/comic/himoxile/2最近東村アキコさんの『ヒモザイル』を読んで、自分のアシスタントを「クソメン」呼ばわりして上メセでモテ指南するという内容に、青筋立ててキレつつも、漫画としての面白さには…

『ジェンダー・トラブル』1.2.〈セックス/ジェンダー/欲望〉の強制的秩序

ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱作者: ジュディスバトラー,Judith Butler,竹村和子出版社/メーカー: 青土社発売日: 1999/03メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 75回この商品を含むブログ (60件) を見る 『ジェンダー・トラブル…

『ジェンダー・トラブル』1.1.フェミニズムの主体としての「女」

ジェンダー・トラブル―フェミニズムとアイデンティティの攪乱作者: ジュディスバトラー,Judith Butler,竹村和子出版社/メーカー: 青土社発売日: 1999/03メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 75回この商品を含むブログ (60件) を見る25日に大学の図書館でホ…

下駄とファッション

去年から京都の「SOU・SOU」っていうお店で買った下駄を夏場にはいつも履いているのだけれど、これがなかなか良い。何よりも足の裏に桐の感触のある気持ちよさ。桐は軽いからスタスタ歩けるし、今日みたいな雨の日に水溜まりを突破できる走破力もある。靴下…

会社員にだけはなれないと思って会社員になるだけの人生だった

13歳のハローワーク作者: 村上龍出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2003/12/02メディア: 大型本購入: 16人 クリック: 566回この商品を含むブログ (240件) を見る わたしは、幼いころから性格が団体行動に合わなかった。教師や目上の人から指示・命令されると、…

ぼくは藤沢数希が童貞であることを証明しようと思う。

ぼくは愛を証明しようと思う。作者: 藤沢数希出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/06/24メディア: 単行本この商品を含むブログを見る『ぼくは愛を証明しようと思う。』を読んだ。女性にフラれ続けて落ち込む主人公の27歳弁理士のわたなべ君が、勤務先の特許…

「自分のために書く」ということ ―「私」の需要を「私」が供給するクリエーション―

私のような零細ブロガーが文章を書くにあたって、何を目的にするか、ということが問題になる。多くの人に読んで貰いたい、アクセス数を増やしたい、ということはまずあると思う。より掘り下げて言えば、できるだけ多くの人に自分の文章で影響を与えたい、影…

パートナーと親密になるためのボディタッチの基礎

イケメンになるには整形しなければならないけれど、適切なボディタッチの技術を習得してイケメン風の挙動を身につけることは誰にでもできる。これは案外簡単なことなのだけれど、誰もきちんと解説しないので、私が書く。 ボディタッチの基礎 私は去年の5月に…

日本のフェミニズムの歴史と非モテの陥る「男女平等」の罠

一連の「弱者男性」議論と関連した下の匿名ダイアリーを読んでいて、ある既視感に遭遇した。 フェミニズムは、「女性の地位向上」ではなく「ジェンダーの不平等を解消するための運動」(ジェンダーフリー)だと私は理解しているんだけど、その観点から考えれ…

遠距離恋愛

昨日彼女と会った。彼女は今年の春から愛知で働いていて、私は京都にいるので、遠い。しかも彼女は平日にとびとびで休日があって、私は単位が足りないので毎日大学に行って就活もしていたりで、まったく会えない。夜に電話をかけても、残業で疲れていらいら…

「弱者男性」は何故フェミニズムを敵視するのか

「キモくて金のないおっさん」のインパクトがすごい。しかし、「金のない」は分かるとして、「キモくて」とはどういうことだろうか。「キモくて」は客観的な容姿の醜さのみではなく、自意識の要素を多分に含む曖昧な言葉のように思える。多様な解釈が可能だ…

結婚指輪のプレッシャー

就職活動をしている。内定はまだない。最近気になるものがあって、それは結婚指輪だ。鉄道会社の総合職の説明会に参加すると、絵に描いたように立派な先輩社員のお話が聞けるわけだけれど、ベテランも、若い人も、男性社員のほとんどが結婚指輪をはめている…

日本の痴漢の「黒い影」 ―埼玉県警とイギリス鉄道警察の痴漢対策の違い―

http://www.asahi.com/articles/ASH3P5FT4H3PUTNB00B.html埼玉県警とイギリス鉄道警察(BTP)の対照的な痴漢対策の事例が報道されている。この2つの事例について私には大きく分けて2つの決定的な差異があるように思われる。 1. 痴漢を逮捕する主な主体が日本…